一人の高齢者を介護する場合、介護職だけでなく多くの職種の人が関わる。多くの職種の中でもキーポイントとなるのは、ケアマネージャーの存在だ。ケアマネージャーは介護を必要とする人のサービス提供票を作成したり相談に載ったり、様々な調整役を担う存在である。
介護を受ける方は、持病がありかかりつけ医を持っていることが多い。症状が安定しているときはいいのだが、もしも何らかの体調変化を生じて介護負担が増えたような時には、かかりつけ医に相談することが多くなる。
在宅で介護を受けている場合は、訪問介護や訪問看護の専門スタッフが、かかりつけ医の指示を受けて定期的に様子を見に来ることも多い。週1回訪問して、その人の状態を見ることもある。床ずれ等の処置が必要ならば、毎日訪問して処置を行うこともあるのだ。入院せずに自宅で生活をしたいという希望を叶えるために、訪問看護師や訪問介護員の介入が在宅では欠かせない。
さらに少しでも快適に自宅での生活を維持するために、ベットや手すり、またシャワーチェアを自宅に導入することもある。これらは、介護用品を専門とする業者が取り扱うものだ。その人の介護の程度に合わせた用品を的確に提供してくれるので、とても便利である。
このように、介護を受ける一人の利用者の周りにはたくさんの専門職が存在する。そして、多職種協働で在宅の生活を支えていくのである。誰が欠けてもうまく回っていかなくなる。
ケアマネージャーが中心となって、上手に調整、相談をしながら支えていく必要があるのだ。